2015年阪神ジュベナイルフィリーズの出走馬予想です。今年の2歳牝馬でデビュー前から注目を集めていたメジャーエンブレムは期待に応えるように新馬戦と条件戦を2連勝し、阪神JFへの前哨戦であるアルテミスステークスへと駒を進めました。1番人気を背負いスタートしましたが、結果は残念ながら2着。1位は12番人気デンコウアンジュが大穴を開けた形となりました。

12番人気の優勝と言うと大げさに聞こえますが、2歳馬の成長力はとてつもないものがあります。「男子三日会わざれば刮目して見よ」といいます。大人になればどれだけ努力しても伸びしろはたかが知れていますが、子供のうちはレースとレースのあいだ1ヶ月にどれほど成長するかわかったものではありません。その結果がアルテミスステークスの逆転劇でもあるわけです。

こうしてデンコウアンジュも阪神ジュベナイルフィリーズでは一躍本命馬の仲間入りを果たしそうな雰囲気ですが、今度はアルテミスSとは立場が逆転し、追いかけられる立場となります。女王の座へ一歩前進したのは確かですが、再逆転も容易に起こりえますし、さらなる伏兵の登場ということも十分に考えられます。

例えばアルテミスSでは3着だったクロコスミア。未勝利脱出後はOPと重賞を使われてきましたが4位、3位、3位と微妙に勝てない成績。アルテミスSのあとに自己条件に出走するとあっさりと2勝目を上げることができました。もとより期待されての即OP路線への挑戦でしたでしょうから、化ける期待感はありますし、最近の調教時計を見ているとそれが現実となる予感も十分にあります。

そして同じくアルテミスS出走馬では良血のカイザーバル。母ダンスインザムードは桜花賞とヴィクトリアマイル2つのG1制覇、父のエンパイアメーカーは日本でこそ結果を残していませんが、今年のレーティング世界一アメリカンファラオのサイアーラインでもあり、母国アメリカで再評価され、凱旋帰国したばかり。ポテンシャルのある血統ですが、アルテミスSでは7着と残念な結果。今週は自己条件の500万下白菊賞へと挑戦し、ここの仕上がり次第ではひょっとしたら阪神JFへのエントリーもあるのではないかと予想がされます。

若駒にとっては前走ですら近走と言い切ることのできない目覚ましいパワーバランスの変化があります。直前まで仕上がりを確かめてから馬券にしたいものです。